日本・愛媛県で開催された第4回ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会において、台湾南部・台南市柳営区でジャム専門店を営む林韡勳さんによる「ハチミツマーマレード(龍眼蜂蜜威士忌金柑果醬)」が銀賞、「メロンマーマレード(白酒哈密瓜金柑果醬)」が銅賞に選ばれた。台南市の黄偉哲市長は、「日本で行われたコンテストの受賞者リストに『台湾』を記載させた林韡勳さんは台湾の光だ」と快挙を称えた。ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバルは、英国で毎年開催される世界最大規模のマーマレード関連イベント。
台南市政府農業局の李建裕局長によると、林韡勳さんが受賞したマーマレードには、台湾トップクラスの台南市東山(龍眼の産地)の龍眼はちみつ、マスクメロン品評会で優勝した同市北門産の赤肉系マスクメロンなど、いずれも台南市の最高級の特産農産物が使われている。林韡勳さんは、台南市農業局や柳営区の農会(日本の農協に相当)が開催する様々な食農教育や農産物の販促イベントに協力している。李建裕局長は、台南の農産物を国際社会にアピールできたことに喜びを示した。
林韡勳さんは今回受賞したマーマレードについて、「マーマレード(marmalade)とは、果皮を含んだ柑橘類を加工したジャムのこと。そのため果皮が薄く色つやの美しい金柑を主原料に選んだ」と説明した。林韡勳さんは以前、台南産のミネオラオレンジ(タンジェリンとグレープフルーツの交配種)を使ったマーマレードが、英国のマーマレードコンテストで受賞した経歴を持つ。その後も様々な品種の柑橘類で試作を重ね、新製品を研究開発し、コンテストに出品している。
愛媛県は、年間を通して栽培される柑橘類の収穫量や品種が日本全国トップを誇ることから「柑橘王国」とも称され、マーマレードコンテストの開催を通して、農産物のマーケティングを行っている。コンテスト参加者の大部分は、柑橘農家が自家製のマーマレードを出品することで、消費者にアピールする目的もある。林韡勳さんは、このようなシステムは素晴らしいとして、台湾からも多くの農家が国際的なジャムコンテストに出品し、自社ブランドの露出度や認知度を高めることができると指摘した。